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2015年05月15日

時代の要請? 富士通「音声見守りシステム」のありがたみ

通信・インターネット関連

生活音分析 高齢者見守る 異常察知→通報 富士通が開発(2015年5月12日付朝刊)

 富士通が生活音を聞き取ってお年寄りらの安否を見守るシステムを開発した。室内の音をデータセンサーで自動的に分析し、異常を察して連絡先に通報する。販売開始は12月の予定。

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 「田舎に独り暮らしのお母さん、大丈夫かなあ」という方には朗報です。この装置、例えば室内でバタンという音がするとその音の波長がインターネット経由でデータセンターに送られ、その後、起き上がった気配がないと転倒を疑って異常を知らせます。では、無音が長く続いたら……。むろん、そうならないための装置ですね。この新システムは端末で音声そのものでなく波長を関知し通報するので、従来のような音声録音・監視カメラ型の見守りシステムと違い、会話などの内容は知られずに済むとのこと。

 高齢者支援関連では、「日本郵政・IBM・アップル 高齢者支援に連携」(朝日新聞 5月1日付朝刊)という記事もありました。この記事によれば、IBMのアプリが入ったアップルのタブレット1000台程度を高齢者に配り、今秋からサービスの実験を始めるとのこと。高齢者にも使いやすい端末で、テレビ電話が使えるようにしたり、お買い物を助けたりするといいます。日本郵政は全国の郵便局ネットワークを利用した高齢者の「みまもりサービス」を2013年10月から実施していて、実験では、このタブレットとの連動も視野に入れているそうです。

 新聞に「見守りサービス」の記事がよく載るのは、超高齢化社会に突入した日本社会の反映といえるでしょう。いまや、孤独死が年間3万人に達する時代なのです。企業研究でも、社会と企業活動の関係をよくつかんでください。

 流通業も金融業も、超高齢化社会への対応は待ったなしの課題です。「認知症のお客様、ようこそ スーパー・銀行 広がるサポーター育成」(朝日新聞2月15日付朝刊)は、スーパーや銀行で、「認知症サポーター」の研修を受けた従業員が増えていることを伝えています。認知症サポーターは厚生労働省の肝煎(きもい)りで養成が進められていて、1時間半の研修で認定され、認知症の知識を深め、職場や地域で認知症の人や家族をサポートします。イオンの各店では2007年から養成を始め、パートやアルバイトを含め約4万8000人が研修を受講したそうです(2014年2月現在)。三井住友銀行の認知症サポーターは約1400人。みずほ銀行も支店のロビー担当者はじめ計3000人以上をサポーターに養成するとのことです。

 銀行や信用金庫、スーパーマーケットなど、業界研究で店舗を訪れる際は、お年寄りに従業員がどのような気遣い、言葉使いをしているか観察してみてください。その会社のホスピタリティー度が見えてくるでしょう。

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