業界MAP

教育・生活サービス

業界の仕組み

個別指導塾の成長鈍化

ill_kyoiku.gif 民間調査会社の矢野経済研究所によると、2014年度の教育産業全体の市場規模は前年度比ほぼ横ばい(0.6%増)の2兆5253億円となった。うち学習塾・予備校の市場規模は前年度比0.2%増の9380億円となった。とはいえ、市場の拡大を牽引していた個別指導塾は少子化と競争激化で成長が鈍化している。高校の卒業生の減少も、予備校市場に大きな影響を与えている。中長期的には少子化は避けられず、学習塾・予備校市場全体としては今後ゆるやかに縮小していくと予測している。

生き残りかけ、業界再編進む

 教育業界は、生き残りをかけて買収や業務提携など業界再編が進んでいる。

 予備校は中学受験市場にすそ野を広げている。東進ハイスクールを展開するナガセは四谷大塚、代々木ゼミナールの高宮学園はSAPIXをそれぞれ買収。河合塾は日能研、駿台学園は関西の浜学園とそれぞれ提携した。一方で、かつて「3大予備校」の一つに数えられた代ゼミは生徒の減少に苦しみ、大規模なリストラに踏み切らざるを得なかった。2015年3月には全国27拠点のうち20拠点を閉鎖し、校舎を東京の本部校など7拠点に集約。大幅な人員削減を行った。秀英予備校は採算が取れていない校舎を閉鎖した。

 通信教育・出版の塾業界への参入も目立っている。ベネッセホールディングス(HD)は東京個別指導学院やお茶の水ゼミナールなどを次々と傘下に収め、学研HDは市進HDとの資本・業務提携などを進めている。Z会を展開する増進会出版社は栄光ゼミナールを展開する栄光HDを傘下に収めた。

警備業界、「2強」が握る

 警察庁の調べでは、2014年末の警備業者数は9240(前年比1.2%増)、警備員数は53万7285人(1.1%減)。警備員数100人未満の業者が8351と全体の90.4%を占め、その大半が契約先に警備員を常駐させる「常駐警備」。センサーやカメラを使い、異常時に警備員が出動する「機械警備」は、コストがかかることから、わずか662社しかなく、そのシェアの大半をセコムと綜合警備保障(ALSOK)の2強が握る。警備業界の総売上高は約3.3兆円で、そのうち売上高3000億円以上の企業は、この2社のみで、今後は中小業者の統廃合が進むとみられている。

最新トピックス

2020年の大学入試改革、新テストは記述式導入へ

 2020年度から大学入試センター試験に代わる新テストの概要が固まった。大学入試改革を議論してきた文部科学省の有識者会議が最終報告案を了承した。現在の中学2年生となる生徒らから受験する。新テストでは、記述式を導入する。現在1月に実施されているマークシート式と分離し、前倒しすることが検討されている。採点結果は1点刻みではなく、A~Eといった段階別にする。採点には人工知能の機能を持つコンピューターシステムを活用する方針だ。文科省は17年度初めにも新テストの実施時期などの詳細を決め、「実施方針」を策定する。

セコム、ALSOKが東京五輪スポンサー

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、セコム、綜合警備保障(ALSOK)の警備大手2社とセキュリティーサービスなどの分野でスポンサー契約を結んだ。国内最上位のゴールドパートナーに次ぐオフィシャルパートナー契約。スポンサーは1業種1社が原則だが、国際オリンピック委員会と協議した結果、2社の共存となった。セコムは1964年の東京五輪、72年の札幌五輪、98年の長野五輪でも警備を担当。ALSOKは、64年の東京五輪に創業者が関わったのをきっかけに創業した。両社の警備ノウハウを生かし、「警備のオールジャパン体制」で大会の成功に貢献するという。

採用の傾向

教育業界の主な採用職種

 「講師」「教材開発」「テスト・大学研究」「編集製作」「校舎運営」「販売促進」「宣伝広報」など。
※講師は職種別採用による年間契約制等で採用される。

セキュリティサービス業界の主な採用職種

 「 サービス開発」「商品開発」「サービス運営(警備員など)」「法人営業」「ホームセキュリティー営業」「営業管理」など。

 理系の技術職採用として「基礎研究」「機器・設備開発」「設備技術コンサルタント」「建設技術コンサルタント」など。

個々の生徒への視線を大事に

 教育・塾業界では、教員免許が必須の資格というわけではない。特に将来教室長などをめざすマネジメント系の業務ならなおさらだ。しかし当然ながら児童・生徒はもちろん、その保護者も相手にする仕事なので、人と接することに喜びを感じられる性格でないと厳しい。
 講師職も、近年は集団指導から個別指導が中心となっている。今まで以上に個々の生徒への目配りや指導力が問われるのは間違いない。

【主要各社の大卒採用計画】
(2017年4月入社、カッコ内は2016年度実績)
ベネッセコーポレーション/未定(46)、セコムグループ(短大・高専・専門学校含む)/439(343)