業界MAP

マスコミ・出版・印刷

業界の仕組み

番組外収入に期待する放送局

ill_mass.gif テレビ局は公営のNHKと東京にある民放キー局のほか、各都道府県に地方局がある。民放の収益はCMが中心だが、長期的には伸び悩んでいて、各局とも映画制作、DVDやグッズの販売、イベント、不動産などの事業部門に力を入れている。BS放送、CS放送、ケーブルテレビ、ラジオ局、番組制作会社など、放送にかかわる業態の裾野は広く、多くの会社がある。メディアの多様化で、テレビを見ない若年層が増えていることが課題だ。

電子版に力を入れる新聞社

 新聞社は全国紙(朝日、毎日、読売、産経、日経)、ブロック紙(北海道、中日、西日本)、地方紙、夕刊紙、スポーツ紙、各業界紙などの種類がある。販売収入と広告収入が収益の柱だが、部数が減り続けている。消費税アップによる影響もあり、各社とも経費節減や不動産の開発、新規事業の立ち上げなどで経営の安定を図っている。各社が期待するのが、パソコンやタブレット端末、スマートフォン向けに配信する電子版だ。紙面イメージが画面でそのまま読め、過去記事検索もできる。米国などではビジネスとして成功した有力新聞社もある。

活字離れの対策を急ぐ出版

 出版科学研究所によると、2015年の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比5.3%減の1兆5220億円。牽引役だった雑誌の落ち込みや、消費増税の影響もあり、1950年の統計開始以来、最大の下げ幅だった。

 各社は電子書籍の広がりに期待を込める。アマゾン、楽天、ソニーなどが手頃な電子書籍端末を発売して人気を集めている。インプレス総合研究所の発表によれば、2014年度の電子書籍の市場規模は1266億円、同じく電子雑誌は145億円になった。

業務範囲が広がる広告会社

 広告会社の仕事の基本は、放送局や新聞社などのメディアから広告掲載枠を仕入れ、クライアント(広告主)の広告を制作、掲載、放送することだが、近年はイベントの運営や企業のブランド戦略支援、国や自治体のキャンペーン支援など、幅広い業務を手がけている。電通、博報堂、アサツーディ・ケイ、大広、東急エージェンシー、JR東日本企画などが大手。サイバーエージェント、オプトなどインターネット広告を得意とする会社はネット広告市場の拡大とともに業績を伸ばしている。電通のまとめによると、2015年の広告費は前年より0.3%多い6兆1710億円で、3年連続で増えた。媒体別にみると、最多のテレビ広告は1.2%増の1兆9323億円。次に多いインターネット広告は10.2%増の1兆594億円で、近年伸び続けている。一方、新聞広告は6.2%減の5679億円。

最新トピックス

カドカワ、出版と動画サイトの経営統合効果

 大手出版グループKADOKAWAと「ニコニコ動画」を運営するドワンゴが経営統合し、2015年10月にカドカワとなった。KADOKAWAが映画やアニメの豊富なコンテンツを持つ一方、ドワンゴの「ニコニコ動画」は若者を中心に会員数5000万(うち有料のプレミアム会員250万)超を擁する。リアルとバーチャルの両方の世界で発信力を高める。16年3月期末の売上高は2009億円と、出版最大手の講談社の15年11月期末の1190億円を大きく上回った。

民放のネット放送事業「Hulu」、「アベマTV」が好調

 日本テレビが2014年、米国の動画配信会社「Hulu」から継承した日本向け事業は、16年3月期末で売上高112億円、有料会員130万人。まだ21億円の赤字だが、急速に業績を伸ばしている。一方、テレビ朝日とサイバーエージェントも16年4月からインターネット放送局「アベマTV」の運営を開始し、7月にはアプリのダウンロード(DL)数が500万を超えた。DLの500万超え日数は、人気のニュースアプリのグノシー(1年7カ月)やフリマアプリのメルカリ(1年2カ月)より大幅に早かった。

採用の傾向

放送業界の主な採用職種

職種別採用:
「アナウンサー」「製作技術」「放送技術」
一般採用:
「プロデューサー」「映画・イベント企画・推進」「インターネット企画・推進」「商品開発」「ディレクター」「記者」「カメラマン」「製作管理」「C M 管理」「広告営業」「広告企画開発」「営業推進」「放送権販売」等。

新聞業界の主な採用職種

 「記者」「写真」「校閲」「広告」「販売戦略」「新聞製作」「インターネット管理」「印刷設備管理」等。

広告業界の主な採用職種

 「クリエイティブ(プランナー、コピーライター、デザイナー等)」「マーケティング」「CM進行」「販売促進」「イベント」「PR 」「営業」等。

出版業界の主な採用職種

 「編集」「製作」「校閲」「営業」「販売促進」「広告営業」「ライツ管理」等。

印刷業界の主な採用職種

 「研究」「技術開発」「企画開発」「印刷技術」「営業」「販売促進」等。

【主要各社の大卒採用計画】
(2017年4月入社、カッコ内は2016年度実績)
博報堂/ 100(98)、講談社/若干名(18)、フジテレビジョン/未定(27)、リクルートHD /(短大、高専・高卒などを含む)-(582)、大日本印刷/ 未定(236)、朝日新聞社/昨年並み(84)