2014年09月29日

ニュース★あらもーど(9月22日~28日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 先週は、岡山大学病院で、母親の肺の一部を取り出し2歳の男の子に移植する、世界初の手術が成功したというニュースがありました。自力で呼吸できる状態まで回復した男の子の“笑顔”と、ご両親の安堵した表情に、祝福の気持ちでいっぱいになりました。

 一方、神戸市では、6歳の女の子の命が奪われるという痛ましい事件がありました。
 病気や事故、たとえ天災であったとしても、子が親より先に亡くなるという「逆縁」の苦しみは簡単に乗り越えられるものではありません。ましてや、このような形で尊い命を奪われたご両親の悲しみは察するにあまりあります。

 月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日です。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。
(副編集長・奥村 晶)

ニュースダイジェスト

★【イスラム国】米、シリア領内で空爆 対「イスラム国」、中東5カ国参加(9/22.Mon)

 米オバマ政権が、中東シリア領内で、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」の拠点などに対する空爆を開始した。軍事作戦には米軍のほかにサウジアラビア、アラブ首長国連邦、ヨルダン、バーレーン、カタールの中東5カ国も参加した。「イスラム国」を制圧するための米国の軍事作戦は、イラクからシリアに拡大し、新たな段階に入った。

 「イスラム国」はシリア東部からイラク北部に支配地域を広げた。効果的な空爆は地上部隊との連携が重要だが、オバマ政権は地上戦用の米戦闘部隊は派遣しない方針で、作戦の長期化が確実視されている。

★【LINE】上場、年内見送り「最適なタイミングではない」(9/22.Mon)

 無料通話アプリを提供する「LINE」(本社・東京都)が、日本や米国での株式上場を、年内は見送る方針を明らかにした。「最適なタイミングではないと判断した」という。 LINEは7月半ばまでに東京証券取引所に上場手続きの申請を済ませている。ニューヨーク証券取引所への上場も検討。申請自体の取り下げはせずに、再び上場のタイミングを見計らうとみられている。

 2011年6月に同社が始めたサービスアプリの利用者(登録者)は、インドネシアやタイといったアジア地域を中心に、国内外合わせて4億9000万人にのぼる。上場すれば時価総額は1兆円を超えると見込まれており、10月に上場する人材派遣大手「リクルートホールディングス」と並び、年内上場予定の“大型株”として注目を集めていた。 

★【地球温暖化】ポスト京都議定書「来年合意」で一致 国連気候サミット(9/23.Tue)

 地球温暖化問題について話し合う国連気候サミットが、ニューヨークの国連本部で開かれた。安倍晋三首相やオバマ米大統領ら各国の首脳が、京都議定書に続く国際的な枠組みのあり方や、温室効果ガスの削減策などについて協議。2015年末にパリで開かれる気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)での最終合意を目指し、交渉を本格化させることで一致した。

 サミットは、交渉が難航している2020年以降の「ポスト京都議定書」の枠組みづくりを進めるために、潘基文(パンギムン)事務総長が呼びかけた。120人を超える首脳が出席し、温暖化をめぐる首脳級の会合としては過去最大規模となった。これまで、途上国として削減義務を負わないとの姿勢を続けていた中国が、ともに温室効果ガスの2大排出国であるアメリカからの呼びかけに応じる形で、削減に向けて積極的な姿勢を見せたことが評価されている。

★【武器貿易条約】武器貿易条約、発効へ 国際取引、初の包括規制 (9/25.Thu)

 通常兵器の国際取引を規制する初の包括ルール、武器貿易条約(ATT)の発効が決まった。アルゼンチン、バハマ、チェコ、ポルトガルなど8カ国がこの日に条約を批准したことから、批准国が条約発効に必要な50カ国を超えて53カ国となった。条約の規定により、実際の発効は90日後の12月24日からとなる。ATTは、2013年4月に成立、戦車や攻撃ヘリ、銃などを対象に非合法市場への流出を防ぐ措置を義務づけ、虐殺などに「使用されるであろうことを知っている」場合は販売や譲渡を禁じる。通常兵器の国際的な取引で初めて、世界共通の法的拘束力をもつ規制が導入される。

 日本は2014年5月、32番目に批准したが、武器輸出で最大のシェア(30%)をもつ米国や2位(26%)のロシア、5位(5%)の中国はいずれも批准していない。ATTの実効性を高めるためには、武器輸出大国の批准が不可欠だ。今後、米ロ中が批准するかどうかが焦点となる。

★【噴火】御嶽山が7年ぶり噴火 登山客ら多数が死傷 (9/27.Sat)

 長野、岐阜県境にある御嶽山(おんたけさん)が2007年3月以来、7年ぶりに噴火した。水蒸気爆発とみられる。長野県警によると、9月28日現在、男性4人の死亡を確認、27人が心肺停止状態で見つかった。火山ガスの影響で、救助活動も難航している。長野、岐阜両県警のまとめでは、この31人のほかに、40人が重軽傷を負った。

 29日現在も活発な噴火活動が続いており、気象庁は「今後も同規模の噴火が起きる可能性がある」として、噴石や火砕流、土石流への警戒を呼びかけている。

 過去に多数の人が巻き込まれた火山災害は、43人が犠牲となった1991年の雲仙・普賢岳(長崎県)の火砕流や、4人が死亡した1995年の焼岳(長野、岐阜県)の水蒸気爆発の例がある。

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