2013年09月19日

ホンダ、ヤマハが福祉に参入

テーマ:経済

ニュースのポイント

 高齢化が進むなか、成長が見込まれるのが福祉の分野です。この分野に自動車メーカーなど異業種が参入しています。車いすやお年寄りの歩行を助ける器具など、もともと持っている技術を生かして、高齢者や障害者の自立を支える福祉機器が相次いで開発されています。今後も意外な企業が介護や福祉分野に参入していくかもしれません。注目してみてください。

 今日取り上げるのは、経済面(8面)の「自立支える福祉機器/異業種からの参入、活発」です。
 記事の内容は――ヤマハ発動機は8月、手動の車いすを電動化する「車いす用電動アシストユニット」を発売した。同社の看板商品である電動自転車の技術を応用、小さい力で動かすことができる。ホンダは、脚力が落ちたお年寄りらの歩行を助ける機器「歩行アシスト」の商品化をめざす。同社が開発した二足歩行ロボット「アシモ」の延長線上にある。こうした福祉機器が集まる「国際福祉機器展」が20日まで、東京ビッグサイトで開かれており、海外も含めた約580社が出展している。

(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 日本の人口はこれから確実に減っていきます。経済にとってはマイナスですが、そんな中でも成長が見込まれる分野があるのです。高齢化社会を支えるビジネスがその一つです。先日の「敬老の日」に発表された人口推計で、65歳以上の高齢者人口は3186万人となり、総人口に占める割合が初めて25%に達しました。4人に1人が高齢者という時代がやってきたのです。2035年には33.4%、総人口の3人に1人が高齢者になる見込みです。

 教育産業のベネッセコーポレーションや学研が老人ホームや高齢者専用住宅の運営に乗り出すなど、福祉や介護分野への異業種参入はすでに例がありますが、その動きがメーカーにも広がってきたというのが今日のニュースです。高齢化社会では自動車は売れなくなる一方、福祉機器の需要は増えていきます。そこで自動車メーカーなどが各社の最新技術を投入して参入しはじめたわけです。

 きのう開幕した「国際福祉機器展」のホームページ(HP)をのぞいてみてください。約580の出展企業の一覧表があります。記事で取り上げた2社のほかにも、トヨタや日産、マツダといった自動車メーカー、パナソニックや富士通などの電機メーカーも名を連ねています。多くは初めて名前を聞く中堅・中小企業だと思います。そんな会社のHPを開いてみると何か発見があるかもしれませんよ。

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