2016年10月18日

19年卒就活も「6月面接解禁」…なぜ?対応策は?

テーマ:就活

ニュースのポイント

 今の大学2年生の2019年卒の就職活動のスケジュールが、今年、来年と同じく、4年生の6月に面接などの選考を解禁することで決まりそうです。そもそもなぜこの日程なのか。どう対応すればいいのか。来年本番を迎える3年生も理解したうえで戦略を練る必要があります。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、経済面(7面)の「就活 再来年も6月解禁/会社説明会 前倒し案浮上」(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版)です。

前倒し、後ろ倒し…歴史は繰り返す

 就活の日程は、昔からたびたび前倒しされたり、後ろ倒しになったりしてきました。なぜでしょう。企業は一刻も早く学生に会って、優秀な学生を確保したい。しかし各社が先を競って選考を早めたら、「入学したらすぐ就活」なんてことにもなりかねません。そこで、日本を代表する大企業が集まる経済団体(今は経団連)などがルールをつくり、「解禁日」を決めてきました。就職協定、倫理憲章、指針と呼ばれるものですが、法的な強制力はありませんから、ルールを破る企業が出てきて、そのうちなし崩しになるという歴史を繰り返してきたのです。

学業優先と大混乱

 2000年代後半からは「3年生の10月に会社説明会などの広報解禁、4年生の4月選考解禁」が続きましたが、3年の秋に就活が始まることに対し大学から「勉強の妨げになる」との批判が強まり、2013年卒から企業広報のみ「12月解禁」に変更。さらに安倍政権からの「学業優先」の要請を受け、2016年卒は「3年生の3月広報解禁、4年生の8月選考解禁」と大幅に後ろ倒しされました。これが大きな混乱を招いたため、翌年から選考だけが「6月解禁」に前倒しされたわけです。
(写真は、今春の合同企業説明会=福岡市)

「2月中旬広報解禁」になるかも

 ただし、今年の日程について大手企業には「広報解禁から選考まで3カ月では期間が短く、学生の企業理解が進まない」という意見が強くあります。このため、2019年卒では広報解禁だけを大学の後期試験が一段落する2月中旬に前倒しする案も出ています。

 企業の採用のしやすさ、学業、学生の動きやすさ……何を優先するかで日程は変わってきますし、すべてに都合のいい「正解」はありません。ファーストリテイリングのように、年に数回あるいはいつでも募集する通年採用を実施する企業も少しずつ増えています。とはいえ、大企業など多くは経団連が決めた日程が軸になりますから、みなさんはこれに対応する戦略を立てなければなりません。

早めの企業研究が必須

 今年の就活のキーワードは「短期決戦」でした。実際、多くの企業の採用担当者が「学生の企業研究が浅かった。うちの会社のことをきちんと理解していない学生は怖くて採れません」と振り返ります。ミスマッチは早期離職にもつながります。会社にとっても、みなさんにとっても不幸なことです。

 では、どうすればいいか。3月の解禁日から慌てて業界や企業のことを調べ始めても、間に合いません。早めに業界・企業研究を始めることが肝要です。「業界マップ」や市販の業界地図、私が書いた「最強の業界・企業研究ナビ2017」(写真)を読むほか、「あさがくナビのキャリアデザインフォーラム」などの業界研究イベントに参加するのもきっかけになります。朝日新聞社主催の「朝日学生キャリア塾」は今11月講座受講生を募集中です。めざす業界・企業が定まっている人は、冬のインターンシップに積極的にトライしてください。

 経団連に加盟していないIT系、外資系、一部マスコミなどは、経団連の日程とは関係なく、今年の年末から来年3月ごろにかけて選考をします。経団連加盟企業は広報解禁は守りますが、5月までに事実上の面接を進める企業も多くあります。思いのほか時間は短いですよ。

 民間企業に加えて公務員や教員もめざしているみなさんは、試験や教育実習が企業の選考期間と重なる可能性があります。どちらを優先するのか、今から考えておかなければなりません。

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