2016年01月25日

62人=36億人? 数字の力、意識しよう(ニュース★あらもーど 1月18日~1月24日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 複雑なことを単純な数字で表現できると、とても理解されやすくなります。代表的な例が、2001年ごろに話題になった「世界がもし100人の村だったら」というストーリーです。これは世界の全人口を100人に圧縮し、そのうち「20人は栄養がじゅうぶんではない」「17人はきれいで安全な水を飲めない」など、様々な現実を分かりやすく表現することで「世界と自分」を意識させる秀逸なものでした。経済的に恵まれない世界の半分の人の資産が、世界で最も裕福な何人の人の資産の合計に当たるのか、というNGOの推計も、世界の複雑な現実を極めて分かりやすく表現しています。数字の力はとても強いですので、ぜひ自分や自分が関係するものを表現するときに、「どう数字を使えばいいのか」を工夫してみましょう。これ、就活のESや面接でもとても大事です。

 写真は1月1日付朝日新聞朝刊・新年別刷り第5部、ライブビューイングの2面続きの全面広告を使ったバッグです。
 毎週月曜は1週間のニュースのうち、みなさんと共有したい話題をお届けする「ニュース★あらもーど」の日。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(朝日新聞教育総合本部ディレクター・真下 聡)

ニュースダイジェスト

【気象】首都圏積雪、けが200人超 週末は西日本大荒れ (1/18.Mon)

 本州の南岸を急速に発達しながら北上した低気圧の影響で、関東地方は都心など平野部でも雪が積もり、通勤電車の運休や遅延が相次いだ。関東1都6県では200人以上が転倒などでけがをした。首都圏の各鉄道は積雪で朝のラッシュ時のダイヤが大幅に乱れた。乗客が列車に乗りきれず、駅の入場規制が相次いだ。雪への備えや雪の影響で運転本数を減らす「間引き運転」が混乱に拍車をかけた。23日からはこの冬で最も強い寒気が流れ込み、北海道から西日本にかけて広い範囲で雪が降った。空の便は九州と東京を結ぶ便を中心に連日欠航が相次いだ。

【格差】裕福な62人の富=恵まれない36億人分 NGO推計 (1/18.Mon)

 国際NGO「オックスファム」は2015年に世界で最も裕福な62人の資産の合計が、世界の人口のうち、経済的に恵まれない下から半分(約36億人)の資産の合計とほぼ同じだったとする報告書を発表した。経済格差が拡大しているとして、世界各国の指導者に是正への取り組みを呼びかけた。上位62人の資産の合計は1兆7600億ドル(約206兆円)で、この5年間で44%増えた。一方、経済的に恵まれない下から半分の資産は41%減ったと指摘。この結果、下位半分の資産額は2010年には上位388人分に相当したが、2014年は上位80人分、2015年は62人分と、格差は拡大しているという。背景には、賃金など労働への対価支払いより、株式配当など資本の投資への還元が手厚くされていることなどがあると指摘している。

【労働】経団連、ベアは慎重姿勢 春闘指針、中小・非正規賃上げ焦点(1/19.Tue)

 経団連が経営側の春闘指針を発表した。安倍政権の要請に応え、今年も加盟企業に賃上げを呼びかけるが、連合が求めるベースアップ(ベア)への姿勢は、昨年よりも慎重だ。賃上げの水準や中身に加え、中小企業や非正規の働き手への広がりも焦点となる。経団連がまとめた指針は、収益が拡大した企業は前年より人件費の総額を増やし、年収ベースで賃金を上げるよう「前向きで踏み込んだ検討が望まれる」とした。ベアについても3年連続で容認した。ただ、ベアを賃上げの「選択肢の一つ」と明確に位置づけた昨年とは違い、「(賃上げの方法は)一律的なベアに限られず、様々な選択肢が考えられる」とトーンダウン。賃上げの手法として、子育て世帯への重点配分や、賞与・一時金の増額なども例示した。

【就活】大卒内定率80.4% 前年比0.1ポイント増(1/20.Wed)

 2016年春卒業する大学生の就職内定率は、2015年12月1日現在で80.4%だった、と文部科学省と厚生労働省が発表した。前年同期を0.1ポイント上回り、5年連続の増となった。過去最低は2010年の68.8%だった。2015年度の就職活動は、選考の開始時期が4月から8月に遅らされ、解禁からの期間が短い10月1日現在では前年同期を1.9ポイント下回る66.5%だった。文科省は、10月の段階では繰り下げが影響した可能性があるが、そこから2カ月たったことで就活の時間が確保されたとみている。国公立は84.1%(前年同期比0.4ポイント減)で3年ぶりに減り、私立は79.2%(同0.3ポイント増)だった。男子は79.0%、女子は82.0%で、いずれも前年同期から0.1ポイント増えた。

【大相撲】琴奨菊、初優勝 日本出身10年ぶり(1/24.Sun)

 大相撲初場所千秋楽で、大関の琴奨菊が豪栄道を突き落としで破り、14勝1敗で初優勝を飾った。日本出身力士の優勝は、2006年初場所の大関栃東以来、10年ぶり。新入幕から66場所での優勝は、86場所の旭天鵬に次いで歴代2位の遅い記録だった。2002年初場所の初土俵から14年をかけて念願の賜杯(しはい)を手にした琴奨菊は、3月の春場所で横綱昇進を目指す。日本出身力士が優勝から遠ざかった10年は、朝青龍と白鵬という、歴代の横綱の中でも優勝回数で4位(25回)と1位(35回)の強い外国出身の2横綱が君臨した時代だった。

※「就活割」で朝日新聞デジタルの会員になれば、すべての記事を読むことができ、過去1年分の記事の検索もできます。大学、短大、専門学校など就職を控えた学生限定の特別コースで、卒業まで月額2000円です(通常月額3800円)。お申し込みはこちらから

アーカイブ

テーマ別

月別