2015年09月16日

自己分析、難しくない!「ぼくだけのこと」考えよう

テーマ:就活

ニュースのポイント

 就活で必ずやらなければならないことの一つに「自己分析」があります。難しく考えることはありません。自分はどんな人なのか、つまり「自分を知る」ことです。子ども向けの絵本にもヒントがありました。(編集長・木之本敬介)

 今日取り上げるのは、生活面(33面)の「効く絵本 たぬき書房/本日のお題・あなたらしく いきるために/自分をすきになろう」です。
 友だちの言うことに振り回される子どもに、自分らしさを大切にすることに気づいてもらえる絵本は?との読者からの問いかけに、「絵本ナビ」編集長の磯崎園子さんは「ぼくだけのこと」(作 森絵都、絵 スギヤマカナヨ、偕成社=写真)を選びました。絵本の中身は――「ぼくには きょうだいが ふたりいる」「みぎの ほっぺに えくぼがある」。これは「ちょっと うれしい ぼくだけの こと」。家族の中では「ぼくだけ、いつも かに さされる」し、友だちの中では「ぼくだけ、さかだちあるきが できる」。
 磯崎さんは、好きなもの、苦手なこと、自分だけが持っているもの……と続けていくと、「ぼく」も「わたし」も地球上でただひとりの「奇跡のひとり」だとわかると説きます。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 私が就活をした数十年前にはなかった「自己分析」という言葉、個人的にはあまり好きではありません。「自分は何者なんだ!?」と哲学的な思考に陥って煮詰まってしまったり、「分析したって自慢できることなんて何一つない!」と落ち込んだりする学生がいます。精神的に追い詰められる就活生が多い要因の一つではないかとすら思っています。ただ、就活ではこれをしないと始まらないのも確かです。

 難しく考えるのはやめましょう。自分はどんな人なのかを知る、つまり「自分を知る」ことです。自分を会社に売り込むのが就活です。自分のことがわからなければ、他人にアピールなんてできませんよね。磯崎さんは自分らしさは自分を好きになること、自分を好きになるのは自分を知ることなのかもしれない、と書きました。みなさんも「ぼくだけのこと」のように、自分のことを一つひとつ考え、書き出してみましょう。どんなことでも構いません。その一つひとつがあなたの個性ですから。

 そのあとオススメするのは、自分の長所を五つ書き出すことです。さらにその一つひとつに、具体的なエピソードを三つずつ思い出して、できるだけ細かく書いてください。エピソードが三つ思い出せなかったら、長所とは言えないのかもしれません。この長所五つが、ESの自己PRや志望動機を書くときにきっと役に立ちます。

 「長所なんて、五つもないよ!」という人もいると思います。就活セミナー「朝日学生キャリア塾」でも事前課題としていますが、一つしか書けない学生もいます。「長所」を大げさに考えないこと。「ぼくだけのこと」に出てくるようなちょっとしたことでも構いません。まず書いてみましょう。自分では気づいていない長所もあるものです。この機会にぜひ、親や友人に「私の長所ってなに?」と聞いてみてください。

 もう一つのオススメは、「大学のサークル」「高校の部活動」「アルバイト」など、取り組んだ活動ごとに、思い出したことをひたすら書き出す(PCで打ち込む)ことです。どんなことに、なぜ、どうやって取り組んだのか、そのとき何を考え、何を学んだのか、エピソードもできるだけ細かく書き込みましょう。一生懸命にやったことなら、一項目数千字になるのではないでしょうか。思い出したことを書き出すだけなので、まったく難しくありません。上手でなくても、まとまっていなくてもOK。文章にしておくと、ESのもとになるのはもちろん、エピソードは面接で語れる材料にもなるなど、いろんなところで生かせますよ。

 ここからは宣伝です。五つの長所をもとに書いた模擬ESを添削したり、模擬面接をしたりと、就活やインターンシップの準備に最適な「朝日学生キャリア塾」の受講生を募集中です。東京開催は11月14、15日の2日間集中講座、大阪開催は10月26日から12月14日まで原則として毎週月曜日夜の連続講座です。詳しくは、下の入り口からご覧ください。

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