2015年03月24日

社長を知り、自分の「おもろい会社」見つけよう

テーマ:経済

ニュースのポイント

 役員の序列を飛び越えて、若い50代の人を社長に抜擢(ばってき)するケースが目立っています。グローバル化で国際的な競争が激しくなり、技術革新のスピードも速い時代に、気力と体力のある若い力で乗り切ろうということのようです。ただ、抜擢人事は成功例ばかりではありません。志望する会社の社長がどんな人で、どんな考え方の人なのか、調べてみましょう。

 今日取り上げるのは、1面のコラム「天声人語」です。
 記事の内容は――1977年、松下電器産業(現パナソニック)が山下俊彦氏(写真は当時の会見、右の人物が山下氏)を新社長に決めた。たたき上げの技術者で、取締役26人中、序列25番目だったから「山下跳び」といわれる異例の人事だった。創業者・松下幸之助氏は「重役会でもはっきりした発言をする人で、『前からおもろい人間や』と思っていた」と話した。今、年功序列はだいぶ崩れ抜擢(ばってき)人事も珍しくなくなったが、4月1日に三井物産の社長に安永竜夫(やすなが・たつお)氏がなる人事には驚いた人が多いだろう。序列32人抜きの昇格で54歳と若い。他にもトヨタ系の部品大手デンソーでは14人抜き、味の素でも7人抜きの新社長が6月に誕生するなど若返りが相次ぐ。上司や先輩だった人々の上に立つのだから気苦労もあろう。働いて「おもろい会社」とは、上下関係の中でも言うべきことが言える会社だろう。
(東京本社発行の朝日新聞朝刊最終版から)

就活アドバイス

 志望する会社の社長を知っていますか? 大企業の場合、入社式の後は社長に会ったり、話を直接聞いたりする機会はほとんどないかもしれません。でも、社長の方針や考え方、場合によっては人柄も会社の経営方針や社風に大きく影響します。伸びる会社かどうか、働きやすい会社かどうか、社長の発言などから考えてみるのも企業研究です。

 年功序列で60代以上の高齢の社長が続く会社よりも、若い社長を抜擢する会社の方が組織が活性化して元気なイメージがありますね。デンソーの加藤宣明社長は若手抜擢の理由について「企業を取り巻く環境や技術革新のスピードが一段と速くなる中、気力と体力を備えた若さが必要」と説明しています。これまでも、「抜擢社長」はたびたび話題になってきました。

■2000年代以降の主な「抜擢社長」(敬称略、年齢は就任時)
2001年〈富士重工業〉竹中恭二(54歳)25人抜き
2002年〈ローソン〉新浪剛史(43歳)東証一部上場の小売り専業で当時最年少、現サントリーHD社長
    〈ファーストリテイリング〉玉塚元一(40歳)入社4年目で社長に、現ローソン社長
2003年〈大丸(現大丸松坂屋百貨店)〉山本良一(52歳)11人抜き
2004年〈花王〉尾崎元規(55歳)8人抜き
2006年〈富士重工業〉森郁夫(57歳)12人抜き
2007年〈九州電力〉真部利応(62歳)14人抜き
    〈シャープ〉片山幹雄(49歳)
2010年〈NEC〉遠藤信博(56歳)15人抜き
2012年〈ヤフー〉宮坂学(44歳)
2013年〈明治安田生命〉根岸秋男(54歳)11人抜き

 抜擢社長なら必ずうまくいくわけではありません。うまくいけば組織は活性化しますが、若いがゆえの思い切った経営が裏目に出る場合もあります。

 多くの企業の採用ホームページには、社長あいさつが載っています。どんな会社なのか、どんな人材を求めているのかなど、みなさんへのメッセージが詰まっています。志望する会社については必ず読んでおきましょう。でも、それだけでは会社はわかりません。会社説明会で社員と直接話す、OB・OG訪問で社員の本音を聞き出して、自分にとって「おもろそうな会社」をぜひ見つけてください。

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