2015年01月26日

ニュース★あらもーど(1月19日~25日)

テーマ:週間ニュースまとめ

 大相撲初場所で、横綱白鵬が33度目の優勝を果たし、大鵬の持つ歴代最多優勝記録を44年ぶりに塗り替えました。この偉業を心からたたえたいと思います。

 思い出すのは、一昨年の九州場所14日目、白鵬が大関稀勢(きせ)の里に敗れた一番です。横綱が敗れると座布団が舞うのはよくある光景ですが、このときは大相撲の会場では珍しい、万歳三唱が会場のあちらこちらで始まりました。日本人力士を応援する気持ちはわからなくないですが、「なんだかなあ」という後味の悪さが残りました。実際、今回の優勝記事を読むと、この時、白鵬は「外国人ではやはりダメなのか」とショックを受けていたそうです。「ああ、やっぱり」と思いました。

 他にもスポーツ中継などで、私がいたたまれなくなるシーンがときどきあります。ひいきの選手を応援するあまり、相手選手、チームの「失敗」に会場が“必要以上”の拍手、歓声に包まれるときです。たとえば開催中の全豪オープンの錦織圭選手の試合でも、相手選手の自滅型のミスに大喜びする観客がたくさんいます。敵か味方か、日本人か外国人かに関係なく、素晴らしいプレーに分け隔てなく大きな拍手を送る、そんな観客でいたいと思います。

 毎週月曜は、一週間を振り返って気になった話題をピックアップする「ニュース★あらもーど」をお届けします。火曜~金曜日の「今日の朝刊」通常版とともに、ご活用ください。(副編集長・奥村 晶)

ニュースダイジェスト

★【ガラホ】ガラケー+スマホ=ガラホ KDDIが2月発売(1/19.Mon) 

 KDDI(au)が従来型の携帯電話「ガラケー」の形のまま、スマートフォンの機能をもつ端末「ガラホ」を2月下旬に売り出すと発表した。ガラケーへの愛着が捨てきれない顧客層に、スマホへの移行を促すねらいがあるという。

 見た目は折りたたみ式だが、スマホと同じ米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載し、高速通信のLTEに対応する。入力はテンキーでおこない、画面を触っても動かない。ネットが使いやすくなる分、ガラケーの料金より高めになる。

★【大卒内定率】4年連続上昇で80%越え 女子は過去最高 (1/20.Tue)

 2015年春に卒業予定の大学生の就職内定率は、2014年12月1日時点で前年同期比3.7ポイント増の80.3%だった。文部科学省と厚生労働省の発表。4年連続の増加で、リーマン・ショックの影響が表れる前の2008年12月とほぼ同じ水準まで回復した。

 大学生のうち、女子は81.9%(前年度比4.7ポイント増)で、1996年の調査開始以来最高。男子は78.9%(同2.7ポイント増)だった。求人数は27.6%増の約30万3000人で、景気回復を背景に、建設業や製造業、運輸業などで人手不足感が強まっているという。

★【メール便】クロネコメール便、3月末で廃止 「信書」法違反を懸念(1/22.Thu)

 ヤマト運輸が1997年からサービスを提供してきた「クロネコメール便」を、2015年3月末で廃止すると発表した。メール便で送れない「信書」にあたる文書を客がメール便で送ってしまい、郵便法違反の容疑に問われる危険を防げないからという。

 信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」とされる。総務省の指針では、書状、領収書などは信書だが、カタログやパンフレットは該当しない。信書は主に日本郵便が公共サービスの郵便事業で扱っており、メール便では送れない決まり。クロネコメール便の9割を占める法人客向けには、内容物の事前確認ができる新しいサービスを4月から始め、移行を促すという。

★【ユーロ】欧州中銀、量的緩和を初導入へ 月8兆円規模、3月から(1/22.Thu)
 
 欧州中央銀行(ECB)は理事会で、国債などの資産を買って市場に大量のお金を流す量的金融緩和を導入することを決めた。ユーロ圏各国の国債を買うことにドイツなどから反対は強かったが、物価が下がり続けるデフレに陥るのを防ぐため、導入に踏み切った。量的緩和は日米英でとりいれられたが、ECBでは初めてで、金融政策の大きな転換となる。

 ECBのドラギ総裁が理事会後の記者会見で表明した。資産の買い入れの規模は、月600億ユーロ(約8兆円)。日米欧の株式市場では株価が大幅に上昇した。

★【高濃度汚染水】東京電力、2014年度内処理を断念 福島第一原発(1/23.Fri)

 東京電力の広瀬直己社長は、福島第一原発の高濃度汚染水について、国に約束した2014年度内の処理完了を断念する意向を上田隆之・資源エネルギー庁長官に伝えた。汚染水を処理する施設でのトラブルが相次いで計画が遅れ、広瀬社長は「このペースだと5月中の完了となる」と上田長官に伝えた。

 福島第一原発のタンクには1月15日現在、28万トンの高濃度汚染水がたまっており、東電は2013年春から多核種除去設備ALPS(アルプス)で処理を開始した。2014年秋に増設し、フル稼働で1日1960トン処理する態勢を目指していたが、いまだに達成できていない。
 
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